東京・豊島区と都
市再生機構は、豊島区内にある造幣局東京支局(敷地面積3・2ヘクタール)の跡地開発で、先行整備する防災公園の実施設計・
施工・管理運営を一体的に担う事業コンソーシアムを選定する公募型プロポーザルを8月に公告する。18年1月に事業者を決定
し、2020年の開設を目指す。公園の隣接地に整備する文化交流施設には大学を誘致する方針。6月に公募(総合評価方式)を
開始し、10月に進出大学を決定。22年の開学を目標とする。
防災公園の事業コ
ンソーシアムには、▽池袋の新たな拠点となるにぎわい形成方針と施設計画▽民間活力による効果的・効率的な管理運営▽公園の
価値を高める設計、効率的な工事−についての提案を求める。
文化交流施設に
は、▽大学または外国の大学の日本校が進出できる▽防災拠点の形成や文化とにぎわいによる池袋の新たな魅力創出▽環境に配慮
した街づくりの実現−などを公募条件として提示した。
豊島区と都市機構
は跡地開発に当たり、15年4月に造幣局を合わせた3者で協定を締結。敷地のうち、約1・7ヘクタールに防災公園、約1ヘク
タールに文化交流施設、約0・5ヘクタールに住宅を中心としたにぎわい施設を整備する計画を固めた。都市機構が造幣局から土
地を取得した上で、防災公園と市街地を一体的に整備する「防災公園街区整備事業」を実施する事業スキームを採用している。
造幣局東京支局跡
地(東池袋4の42)では、現在、既存建物の解体工事・土壌汚染対策工事(施工=竹中土木)が19年2月中旬までの工期で進
められており、都市機構に段階的に引き渡される予定。
防災公園の整備に
当たり、豊島区と都市機構は事業コンソーシアムと協定を結ぶ。18年に実施設計をまとめ、同年中の着工、19年の完成を目指
す。基本設計は完了済みで、総合設計研究所が担当した。
文化交流施設は、
18〜20年に計画・設計をまとめる。都市機構が造幣局から用地を取得した上で、20年10月に事業者に引き渡し、20年の
着工、21年以降の竣工を予定している。
このほか、にぎわ
い施設は、南側の隣接地(2・2ヘクタール、1〜7街区)を合わせた「造幣局南地区」(地区面積2・7ヘクタール)として、
連鎖的な法定事業など街づくりの方向性の検討が進展している。
「小池百合子さんは カイロ大学を卒業していません」と元同居女性が証言
〈私は小池百合子さ
んとカイロで、同居しておりました者です。カイロ大学を卒業、しかも首席で、という肩書を掲げて小池さんは今日の栄光を勝ち
得ましたが、彼女は実際にはカイロ大学を卒業していません〉
今年1月、ノン
フィクション作家の石井妙子氏宛てに一通の手紙が届いた。差出人は中川恵子さん(仮名)。小池百合子都知事がエジプトの首都
カイロに留学していた時期に同居していた女性である。
これまで中川さん
はマスコミの取材を受けたことは一度もなく、40年以上も沈黙を守り抜いてきた。だが、中川さんは石井氏が「文藝春秋」
2018年1月号に寄稿した「女たちが見た小池百合子『失敗の本質』」を読み、真実を話すことを決意したという。
中川さんからの手
紙にははっきりと、「彼女は実際にはカイロ大学を卒業していません」と書かれていた。
小池氏がこれまで
自著で記してきたカイロ時代の経歴は、主に、次のようなものだ。
「1971年秋にカ
イロ・アメリカン大学に入学してアラビア語を学ぶ。翌1972年10月、カイロ大学文学部社会学科に入学し、1976年10
月、日本人女性として初めて、しかも首席で卒業」(『振り袖、ピラミッドを登る』1982年、講談社など)
“初めて”卒業した
と語った新聞(サンケイ新聞 1976年10月22日)
“初めて”卒業した
と語った新聞(サンケイ新聞 1976年10月22日)
しかし小池氏の説
明には矛盾も多い。例えば上記の『振り袖、ピラミッドを登る』には、「(カイロ大学を)一年目は落第し」と書いている。もし
も1年、留年したのであれば、卒業は1977年でなければ、話が合わないはずだが、彼女は「1976年に卒業」とはっきり書
いている。またアラビア語は非常に難解な言語で知られ、日本人で最初にカイロ大学を卒業した小笠原良治・大東文化大学名誉教
授でさえ卒業までに7年もかかっている。4年で、しかも日本人の首席卒業はほとんど奇跡に近いという。
それゆえ、これまで
もたびたび、この「カイロ大学首席卒業」については、疑惑の目が向けられてきた。しかしそのたびに小池氏は、「卒業証書もあ
る」と語ってきた。そして選挙公報にも「カイロ大学卒」と記している。
石井氏は中川さん
へのインタビューを重ね、彼女が保管していた膨大な量の手紙や手帖を検証し、それと同時に、当時の小池氏を知る関係者らへの
取材を数カ月にもわたり続けてきた。カイロでは彼女たちが当時住んでいたマンションも訪ねた。
知られざる小池氏
のカイロ時代の姿と「カイロ大学首席卒業」の謎を解き明かした、全26ページにわたる石井氏執筆の「小池百合子『虚飾の履歴
書』」は、「文藝春秋」7月号に掲載される。