商品市況が、5月になって急落しています。

金も原油も52日が高値です。

が、今回の急落のテクニカルな原因は、銀先物の最低証拠金引き上げにあるようです。

429日(金)の取引終了後に銀先物の最低証拠金を12,825ドルから14,513ドルへ引き上げました。

その結果、52日(月)の銀先物が急落しました。

加えてドル・インデックスは、429日以降、73ドルでほとんど横ばい、つまり、今までの下落がようやく止まっているのです。

ドルの下落が止まって、銀先物が急落です。

さらに、54日にはWSJがソロス・ファンドが、金と銀の持ち高の大半を過去1ヶ月で売却したと報じています。
おまけは、52日のビンラディンの殺害。

これで、商品市況がいっきに調整モードとなったようです。

原油は114.8から106.6

金は1577から1503

銀は49.5から37.9

銀に関して言えば、昨年8月後半から相場が急上昇しているのですが、この5月のような20%以上の急落は初めてです。

重要なので、詳細を書きますと、2010827日に、バーナンキ議長が、ワイオミング州ジャクソンホールで「FOMCは、必要と判断されれば、非伝統的手段を通じて追加の金融緩和策を講じる用意がある」と発言しました。

その時点、つまり、米国のQE2を実質的に言及した時から、銀相場は上がりだし、ここにきて、ようやく、その相場が終わりそうな気配が見られるのです。

銀という商品は、世間的には、金ほど目立ちませんが、金よりボラティリティが高い通好みの商品でもあります。

QE2がきっかけなのか、中国などの新興国の景気が思ったほどよくないのが原因なのか、商品の中でも投機的な銀の相場の調整は、変化の前触れかもしれません。