『暴走する国家 恐慌化する世界』 副島隆彦・佐藤優  日本文芸社
より引用

http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%AC/dp/4537256400

 

69ページ
ラチオ(強欲)がつくり出した金融工学の限界
副島
アメリカで高等数学ができる連中がコンピューター金融数学にのめり込んで、ジョールズ・ブラック・モデル(関数)を使ってたくさんの投機商品を作った。確定している金利商品と不確定な金利商品を組み合わせて、確立統計のモデルを導入して、確実に儲かるコンピュータ・ロボット取引で損益を算出します。正常な状態であれば確実に利益が出ると想定し、その方式を組み込んで商品にしました。

佐藤
そうなると、それを数値化する基本哲学のところを問わなくてはいけません。

副島
そうなんです。ところが異常事態が出現して何十万分の一の確立でしか起きない「誤動作」が起きて、うまく利益が出ない事態が次々に起きるようになった。それが2007年の4月くらいから頻発するようになった。モノラインの市場でV・I・X指標取引での暴落が始まった。
完璧であるはずの彼らのモデルがなぜ壊れたのか。彼らにもわからないのです。アメリカの数学者たちは今もゲームの理論で頭ができている。そのなかの典型が、”囚人のジレンマ”(ゲーム理論や経済学において、個々の快適な選択が全体としての最適な選択になるとはならない状態の総称)なのですが、最適選択をあえてしない原住民たちがいることを彼らには理解できない。
それで爆発した。この金融工学に携わる人たちというのは、高等数学語(上級ラテン語)を話せることが自分たちのステータスであり、秀才であることの証明だと思っています。私たたちの周りの人間から見たら、大空でジェット戦闘機同士が撃ち合いをやっていた。「凄いものだな!」と見ていたら、いつのまにか墜てしまいました。「ばかだね!この人たちは」と思います(笑)。しかし、その爆発の破片が飛び散って、私たちにも大変な損害を与えています。

佐藤
金融工学に対して数学者は最初から非常に冷ややかです。無限とは何か。切断をどうするかなどの数学基礎論をやっている人たちには問題の本質が見えていたのだと思います。
こういう数学者たちは、金融工学に対しては最初から非常に冷ややかでした。

副島
そうですね。本当の優れた数学者たちは、金融工学などやりません。元財務官僚の高橋洋一さんも、東大理学部数学科の時から「年金数理」とかをずっとやっている人ですね。








104ページ
陰謀の分析なしに国際情勢は読めない

陰謀理論の系譜をきちんと学ぶことが必要

副島
陰謀論というのは、日本ではいかがわしいものだと誤解されています。しかし、陰謀はある。日本の歴史の中にも多くの謀(はかりごと)はありました。陰謀だと決め付けられるときには、だいたい大きな真実が闇に葬られるときです。鹿ケ谷の辛抱(1177年に怒った平家妥当の陰謀事件)のように権力闘争に負けて、処罰、追討される側が悪人で反乱分子とされる。しかし、歴史の真実はどうもその逆であることが多いようです。

この40年間ぐらいの間にアメリカ合衆国でいわゆる陰謀理論家(コンスピラシー瀬尾リスト)と呼ばれる人々が出現しました。陰謀理論家として優れていたのはユースタス・マリンズという誠実な人物です。彼の主著は『世界権力構造の秘密』(太田龍監訳/初版は1995年、日本文芸社刊。2007年、成甲書房で増補復刊)です。このユータス・マリンズの先生がエズラ・パウンドという詩人です、なんとアメリカの桂冠詩人です。桂冠詩人というのは「国民的な大詩人」という意味で、優れた詩をたくさん書き、人々に愛唱される文学者です。

エズラ・パウンドは熱心なカトリック教徒で、聖書研究から始まって。やがてユダヤ教徒の強欲・拝金思想(ラシオナリズム)がどれくらい人類に災いをもたらしたかを正直に書き始めました。映画『カッコーの巣の上で』の主人公のモデルになったのがエズラ・パウンドであり、精神病院に入れられたときの様子が寓意敵(ぐういてき)に描かれています。
彼はF・R・B(米国連邦準備制度理事会)の出生の秘密を暴いた本を書いて出版しました。
そのため戦争中は国家反逆罪で投獄されていた。そのとき、彼の救護活動を始めたのがユータス・マリンズでした。私はこの2人の英傑は尊敬しています。歴史上の真実が多く書かれている。

ところがこのあと、ジョン・コールマンというイギリス人がアメリカに亡命して来て、「(イルミナティ)300人委員会」という一連の本を出版し始めた。この頃からだんだんおかしくなった。さらにディヴィッド
・アイクというイギリス人が出てきて、エリザベス女王が爬虫類人(レプテリアン)だとか、宇宙人が存在し、地球に関与していると書き始めた。この辺から、まじめな陰謀論者たいのなかに、おかしな人間たちが計画的にもぐりこんできました。

日本では、1980年頃から、宇野正美氏と太田龍氏の陰謀論の本が出るようになった。その中身の大半はアメリカの陰謀論者の翻訳です。この2人の仕事のなかには、明らかに虚偽であるのに、強引に陰謀論として妄想と現実の区別をつけないで書き散らしたと思われる文章が出るようになりました。
私、副島隆彦からすると「宇宙人が地球を支配している」とするたぐいの妄想を書く者たちは許しがたい。大きな真実が一般国民に知れ渡ることを阻止しようとする権力者たちの側からの策動に無自覚にひっかかっている人々である。

小さな諸事実(ファクツの正確な積み上げとそれを論理に組み立てることが知識人の仕事です。
そこに、自らわなに嵌るように軽率に誇大妄想を書きつねると、それは社会にとっての罪悪となります。






現代史の中心はヨーロッパ(イギリス)とアメリカ合衆国の戦い

副島
総じていえることは、アメリカの新興財閥(1870年から)であるロックフェラー石油財閥が今の世界支配の頂点にいる。この真実をなるべく軽視して、それよりもイギリスのロスチャイルド・ユダヤ(アシュケナージ)財閥のほうが極悪人であると、意図的に描こうとする傾向があります。

このことは広瀬隆氏の大作『赤い楯』(上下2巻・集英社刊)にもいえることだ。とにかく欧州ロスチャイルド家を腐らして彼らの悪を書き連ねる。私、副島隆彦の考えからすれば、手落ちであり、たしかに19世紀の大英帝国(ザブリティッシュ・コモンウエル)の時代にはロスチャイルド金融財閥が大英帝国を背後から操ったのは事実でしょう。

しかし、20世紀の100年間は、明らかにロスチャイルド家が愛した金(ゴールド)よりも石油の時代であり、ロックフェラー家の力のほうが上回った。ロックフェラー財閥(現在で4代目)にしてみれば旧い家系を誇るヨーロッパ人(貴族も多い)たちに頭が上がらないので、それで複雑な感情にとらわれて、ロスチャイルドた叩きをやる。そのために特別に示唆(インスパイア)された人々が日本でロスチャイルド叩きをやっている。

私は広瀬氏に対して、「ロックフェラー家の巨悪についてももっと書いたらどうですか」と自著の中で呼びかけたことがあります。セリック・ハリソンという現役のCIA核問題担当の高官が広瀬氏の先生ということでしょう。
このように、ヨーロッパ(イギリス)とアメリカ合衆国の戦いのなかに現代世界史の中心軸がある。「ソビエト共産主義陣営 対 アメリカ自由主義陣営の戦い」は世界の人民大衆を操るためにつくられた対立構造だったのだと思います。私たちはイギリス人(19世紀の大英帝国)とアメリカ人(20世紀の世界帝国)の対立を中心に、本当の現代世界史がつくられてきたのだということにそろそろ本気で気づくべきです。

キャロル・キグレーという重要な人物がいます。彼はワシントンDCの名門ジョージタウン大学の教授だった人で、1963年11月22日にジョン・F・ケネディ大統領が暗殺されたときに強い衝撃を受けて、大きな真実を明らかにすることを決意し、大著『悲劇と欲望』Tragedy and Hope(1966年)を著しました。彼はジョージタウン大学の正教授でありながら秘密結社にも入っていました。最高レベルの学者でした。キャロル・キグレーはビ・クリントンの指導教授でもありました。

この世界はごく少数の人々が権力を掌握しており、民主政治を実質的に乗っ取り形骸化させ、上から支配することが行われていると満天下に明らかにしました。いわゆる「陰謀理論」という一群の著作群は、このキグレーきょうじゅの勇敢なる、大金亜真実の暴きの本である「悲劇と欲望』から始まったのだといってもいいでしょう。






陰謀論ではなく、共謀理論(共謀共同正犯罪理論)と呼ぶべき
副島
私はですから、これらのコンスピラシー・セオリーのことを、日本語の卑しいコトバである「陰謀論」などと呼ぶのはやめました。法学の一部である刑法学の正しい知識に従って、日本語内でも。コンスピラシーのことは「共謀理論(共謀共同正犯罪理論)」と以後は呼ぶようにしようと提言しています。共同共謀をして上から国民を動かす人々がい本当にるという考え方です。そして私は、自分のような「大きな枠組みの中の諸事実しか信じない」と決意した人間たちのことを「真実言論は」と自称することに弟子たちと決めました。

このようにアメリカではコンスピラシー(共謀)研究という学問のスタイルになっているのに、日本の知識人や読者人の多くは怖がって近寄りません。人種差別の匂いをかぎとるからでしょう。ところが、日本の臆病な反陰謀論の人たちほど、実は密かにこれらの本を読んで感動しています。





佐藤
確かに、共謀理論(共謀共同正犯罪理論)と呼びかあると印象がだいぶ変わりますね。
副島
「ジュディオ・クリスチャニティ」という言葉があります。これは「ユダヤ・キリスト今日」と訳されるタームです。ユダヤ今日のなかかたキリスト教が生まれたという文脈で見ていったとき、当然、旧約聖書はユダヤの聖典で、新薬聖書はイエス・キリストという男の物語です。イエス自身は同じユダヤ人であってもカナーン人が大嫌いでした。彼らカナーン人のことを強欲で金儲けしか考えないユダヤ人であると批判していました。新薬聖書のあちらこちらに記述があります。イエス自身はユダヤ教のなかの清貧を愛するエッセネ派に属していたようです。その後、大教団になってしまったキリスト教の組織を私はすべて疑います。

佐藤
313年のコンスタンティヌス大帝による「ミラノ勅令」で、ローマ帝国によってキリスト教が公認されたあと、キリスト教はおかしくなってしまいました。
私は陰謀論は成り立たないと考えています。どうしてかというと、確かに陰謀家がたくさんいまて、それをいろいろ行ったとき、「共通陰謀お」が生まれます。アメリカ人だったらアメリカ人で共通して行う陰謀の方向というものもあります。

しかし、陰謀家の影響はそこでとどまります。具体的な政治目的を持った陰謀はちょっとした変数で、目的と懸け離れた方向に向かってしまいます。

最近の陰謀家ではアントニオ・ネグリ(イタリアのマスクす主義者、政治活動か、哲学者)とマイケル・ハート(アメリカの比較文学者。思想家)の『帝国』などというのは、左のほうから世界革命をサポートするとうな陰謀ドクトリンです。いずれにせよ、陰謀理論の系譜をきちんと学ぶと、こちらが陰謀家ではないということを証明できます。







110ページ
ユダヤの本質はラチオ(rario合理)とリーズン(reason理性)にある

佐藤
私は最大の陰謀とは、みんなが陰謀とは考えていない常識のことだと思っています。
たとえば、カネで物を買うことができるという常識です。いずれにせよ、副島さんの共謀理論に私は関心を持っています。もっと教えてください。

副島
カネで人の心(頭)を買うこともできますね。陰謀論とのからみでユダヤ主義ユダヤ人種差別)について考えましょう。反ユダヤ主義について考える前に、そもそもユダヤ教について私の雑駁(ざっぱく)な考えをいいます。

ジェダイズムは、そのままユダヤ教と訳してもよく、ユダヤ思想と訳してもよいのです。ユダヤ教は文字通り世界的な大きな宗教です。ひと言でいうと「モーセという男の話」です、ユダヤ教の聖典である旧約聖書(モーセ五書)はシュメール神話の模倣です。
メソポタミア(今のイラクのバクダッドの近郊)にあったバビロンの世界帝国の思想の亜流です。

先の章でも述べましたが、ユダヤ思想は、ラチオ、レイシオ(ratio合理)とリーズン(reason理性)が中心にあるということに私はたどりつきました。レイシオというのはレーゾン・デーテル(生存理由)のレゾンであり、リーズンです。ラチオとレーズン突きつめると同じことだそうですs;語源が同じです。日本人はこれを「合理」と訳しています。

「あなたの生き方は合理的、君の判断は合理的だね」、または「理性的だねreasonabule」ともいうが、簡単な話、「あなたは理性的な男だ」というのは、恐らく日本語の文脈では、「お互いを好ましく思っている男女が2人きちになったときに、その男が女を押し倒しなさい」という意味でしょう。また「君の判断は合理的だね」というのは、「インプットに対してアウトプットが大きい」ということです。
ですから、ある人が100の努力をする。あるいは学生が100の勉強をする。

そして「報われる効果」が200とか300とかでなければならない。つまり、報酬や利益を求めて人間が行動するときにそれを合理的(rational)というのです。だからラチオやリーズンというのは「利益の法則」ということです。それを、人間世界の行動に移し替えると金銭欲望(金儲け)のための合理的行動ということになります。当たり前のことです。

ユダヤ教徒はこの合理と理性に従った行動を徹底的にとります。今でもそうです。そうすると、「合理的生き方」を嫌う素朴な原住民(異民族)たちが馬鹿に見えます。損得を考えないで行動する人々をユダヤ教は嫌います。ですからユダヤ教(ユダヤ思想)が世界いちばん合理的なのです。

他の民族は金儲けや商売をものすごく嫌いました。とろろが、どうせ商売(商業)を人類はやるしかないのです。だからいくら綺羅なたしくみえても金儲けは大切です。だからユダヤ思想はすばらしい。
だが、このラチオ・リーズンを過度に追求するとおかしなことになります。100の努力(インプット)に対して200か300の政党な報酬(元本と利息)を得ることができればいいのです。
簡単な理解は、やはりジェダイズムからクリスチャニティ(キリスト教)は出てきたということです。新約聖書(イエス・キリスト物語)だけでは足りないので、旧約聖書も崇めるのです。

ところがニューヨークの金融ユダヤ人たちは金融工学とかデリバティブという高級な数学を使って、100の投入に対して1000とか2000の利益を自分たちだけで勝手につくった。だから2007年の8月17日にサブプライムローン暴発でそれらの巨大な金儲け幻想は吹き飛んだのです。つまり、過度の欲望や強欲・拝金は必ず身の破滅を招くのです。日本人はこのことが肌でわかっています。
このようなことを言うのは、私のほかには日本にいないようです。

佐藤
ユダヤ教の本質をラチオに求めるというのは、鋭い指摘だと思います。同時にユダヤ教にはカパラ(伝統)思想のような反あら地おの傾向もあるので、最終的には、ユダヤ教内部でラチオと反ラチオのバランスがとれていると私は見ています。




神学者アダム・ヴァイスハウプトの思想
「ラチオ」を根本とした秘密結社イルミナティ

副島
ヨーロッパで、フリーメーソンやイルミナティなる奇怪なものが生まれました。このイルミナティの創始者のアダム・ヴァイスハウプト(1748〜1830年)です。
岩波書店刊行の『岩波・西洋人名辞典増強版』(1981年版)にヴァイスハウプトについて次のように書かれています。

ヴァイスハウプト
Weishaupt, Adam 1748・2・6-1830・11・18 ドイツの哲学者。インゴルシュタット大学教会法教授(1722-85)。カントに反対し、ロックを信奉した。理性の支配と世界主義の立場を主張する秘密結社(光明会 Illuminatenorden)を創設したが(76)、これが禁止されてからレーゲンスプルグおよびゴータに移った(85)。

彼はドイツのバイエルン王国出身のインゴルシュタット大学の実践哲学教授でした。24歳で教授になった。ヴァイスハウプトは、その後、大学を追われ、ミュンヘンで1776年にイルミナティが生まれた、そのあとヨーロッパ全体の主要な都市すべてでこの世俗化運動(セキュラリズム)がワーッと沸き起こったようです。

神学者ヴァイスハウプトは「理性(リーズン)が人間の唯一の法典となるだろう。このことが私たち人類のもっとも大きな秘密のひとつである。ついに理性が人間の宗教となるとき、そのときに、すべての問題が解決するだろう」と述べています。

ヴァイスハウプトのいう「理性」(合理性)とはラチオのことです。ラチオとは、「測定する」こと「分割すること」という意味です。しかし、さらに先々わからないこと、将来がよくわからないときにラチオというコトバが使われます。




「強欲、拝金」の思想と「愛と恩寵」の思想

ラチオ(レイシオ)から何が生まれたかというと、保険という考えです。将来が不安だ。いつ弾が飛んでくるかわからない。いつ死ぬかわからない、いつどういう目に遭うかわからないという状況がある。国際河川で船が走っているとき、敵国でもない第三国に沈められたり、嵐に遭います。人間の場合は病気や事故に遭います。

そのような自己の損害を補填するために科率を決め、リスクをお金に換えしまいました。銀行業でも金融業でも金利(インタレスト)とかすべてこのラチオからきていて、保険思想の原型になっています。将来が不確定だから、将来が不安で不安でしょうがないからです。

合理や理性というものはユダヤイズムjudaisの根本のところにあるのではないでしょうか。
ユダヤイズムの中からそれを嫌がったイエスや、西暦622年にイスラム教を創始したムハマドが生まれました。
ムハマドはユダヤ人の社会に漬かって嫌になってしまった。「あまりにも金儲け主義の思想。この人たちは」と嘆き悲しむのです。つまりラチオナリズム、合理主義の精神には人間は勝てないのだけれども過度の強欲はいけない。周囲を苦しめる、という自覚です。

55歳になって、私はやっとここまで行き着きました。しかし、それはまりに「強欲、拝金」の思想だから、それをやめて欲しいというのが世界の願いでもあります。それに対決する形で、お釈迦様とイエスとムハマドが「愛の恩寵」の思想を説きました。「慈悲、自愛」といってもよいでしょう。

人間を動物のように扱うな、ということが「愛」ということだ。この低後を私なりにつくったのです。「人間をあまりお金儲けのための道具にするな、あまりに人間を動物のように扱うな」という思想をイエスと釈迦がつくった。それが、爆発的に世界中に普及した。そして教団をつくりました。いけないのは門徒や僧侶などのヒエラルキーをつくったことです。組織は悪を生みます。
自分たち人間を動物のように扱う風潮に怒った世界の民衆は、「もっと大事にしてもらいたい、動物のように扱わないでくれ」と、イエスと釈迦に憧れました。それに対して、「しかし、そうはいかないのだ。もっと働け。人間の世界とは救いがたいものだ。それがユダヤ思想だ、。経営の思想だ」この考え方にたどりついたのが、副島隆彦ぼ簡潔な理解なのです。
佐藤
この世にはあくが満ちていて、われわれは救済を求めているという点で、副島さんと私は同じ基盤に立っていると思います。



 

 

 

 

 

 

http://a-gemini.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-4916.html (引用)
佐藤 
副島さんが書かれた『人類の月面着陸は無かったろう論』(2004年6月、徳間書店)を読みました。

この本をトンデモ陰謀と非難する人が多いですが、おかしな話です。副島さんは正しい証明とはどういうことかという、認識論の根本問題を論じているのです。キリスト教の「イエスの復活」を考えたとき、とてもあり得ない話とするのが通常の感覚です。ところがキリスト教はイエスの復活を信じるところから出発しました。ということは「人類の月面着陸」みたいな形の話を信じるという土壌があるのです。

副島さんの切り口がなぜ面白いかというと、キリスト教文明の嘘のようなものに根本的に切り込んで行けるからです。もっとも僕は偏見にとらわれているので、人類の月面着陸を信じています(笑)。

実はユダヤ教とキリスト教はまったく違う宗教です。イエスが死んだ頃の当時の人々の認識は「素朴実在論」でした。だから復活はしょっちゅうであり、夢で見るということと復活は一緒でした。だから日本では「源氏物語」のなかで、六条御息所の怨霊がたびたび出てくるということが実際にあったことと共通しています。

問題はイエスという人物の遺体はどこかにあり、誰かが隠したはずだと彼らは考えたのです。底のところの議論は実は、副島さんの「アポロ論」とすごく重なります。

佐藤 それと同時にこういう「信・不信」の議論を立てることによって、一種の「トンデモ論」を出すに際して、キリスト教の根源的な問題である「復活」をどうしてみんなが信じているのかということを鋭く問いかけています。

副島「イエスの復活」を信じるのと、「人類が月に行った」と信じるのは、権利的に同格なんです。ところが、復活を信じる人は何とも言われないで良き市民として扱われています。人類が月に行ったことなどないと 信じている人は、それに関しては「トンデモ論」だと言われるのはおかしいと思います。

 (略)

同じく理科系の人間たちは、宇宙物理学でも、アインシュタインの相対性理論か、量子力学しか認めない。相対性理論が生まれて100年になりますが、今でも宇宙の構造はわかっていません。

先述した私の『人類の月面着陸は無かったろう論』を書きながらわかったことです。アポロ計画に対して素朴な疑問を唱えると、理学部や工学部系の人たちは同窓会から追放されるそうです。理科系の人間たちの世界も、そのように閉鎖的というか、おかしいのです。私はついに「理科系という宗教」に彼らは所属していて、その信者たちなのだということがわかってきました。さしずめアインシュタインは、彼らにとっての大神官(グランド・マジシャン)か、神そのものなのでしょう。

佐藤 それはおかしいですよね。副島さんがあの本で言いたかったことは、論理実証主義を標榜したウィーン学派の人と一緒です。厳密な論証とはどういうことかということです。アポロ計画を肯定する人たちはそれをなしていない、あまりにもスカスカの議論だからです。むしろ本書の冒頭で述べたように、人類の月面着陸を信仰の問題としてとらえたほうがいい。

(以上)

 

 


http://blogs.yahoo.co.jp/chanchan_yanagi/47271793.html (引用)

【副島さんの情報源】
【「ダビデ様」 「白タビ様」 「宇宙人」】
 野村ホールディングスの氏家純一会長はデイヴィッド・ロックフェラーのまさしく直臣で、野村の幹部たちは彼のことを宇宙人と呼んでいました。日本の財界用語で 「宇宙人」 という言葉を使うときは、「デイヴィッド・ロックフェラーの子分」 という意味です。
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 私なりの情報のネットワークであるワシントンDCの研究員たちとアメリカのジャーナリストたちという情報源があります。それは秘密結社とか秘密のネットワークなどというものではない。真に優れた人間たちにはわかっていることだ。

いわゆる大組織の中の脱落者、研究所とか大きなメディアに勤めていた人々で、「もう自分は悪いことに加担したくない、もうこれ以上、汚いことはしたくない」 と決めた人々です。彼らが私の親友です。国家体制の汚いところに関わったり、金融資本家たちが犯す制度犯罪に狩り出されて手を染めるのを拒否している人々です。(p.24)


 以前からの副島さんの読者は、この部分を読んで、「やはり、そうだよね・・」 と思えるはず。

 私には、バラク・オバマが民主党大統領候補に選ばれて当選することが、4年前からわかっていました。デヴィッド・ロックフェラー(93歳)がそう決めて、かれを抜擢したからです。彼らニューヨークの金融財界人の意向が大きく働いて、「こいつでいくぞ」 と4年前に決めました。アメリカ大統領といっても、金融財界の親分衆が決めるのです。 (p.25)

 副島さんは、さらに、「オバマは経済政策に失敗して、2年後ヒラリーに変わる」 とも書ききっている。そのシナリオは大いに有りうるであろう。第三次世界大戦を渇望する軍需産業(スカル&ボーンズ)も、デビッド様(デビッド・ロックフェラー)の支配下なのだから。

【アメリカ処分案】
 アメリカの金融業界が大きな大チョンボを犯した以上、必ず責任を取らされます。だから実は、今、密かに 「アメリカ(ドル)をどうにかしようという世界同盟」 ができつつあります。「アメリカ処分案」 というのが世界各国指導者たちの間でヒソヒソと話し合われているのです。アメリカは、まだ自分が被告席(倒産会社の社長の立場)に座らされていることに気づいていないようです。

 そのいちばんの先頭は反米分子のベネズエラのチャベス大統領です。北朝鮮を含め、イランのアフマディネジャード大統領たちです。この背後に控えている真打ちがBRICsです。ブラジル、ロシア、インド、中国の4国です。この4大国が密かに同盟を結んでいます。南北アメリカ大陸では、「あんな貧乏な人口大国」 と日本人が思っているブラジルが相当に手ごわい。アルゼンチンとチリと手を組んで南米の名手となっています。 (p.47-48)

  《参照》  『リアル経済学』 ベンジャミン・フルフォード (日経BP社)  【金融資本を追放したロシア】
「9・15リーマン・ショック」の直接の原因はロシアです。ロシアはたぶん、米国債等を全部、売り払いました。だからそれに対する報復でロシアの株は大暴落させられたのです。ピークの1割くらいまで落ちて、今やポーランドやハンガリーなどと連れ立った、取引停止を繰り返しています。

 しかし、こんなものではロシア人は堪えないと思います。・・・中略・・・。だからロシアを中心にして「アメリカ処分案」 のコンスピラシーが生まれつつあり、そのための、世界協調になりつつある。 (p.89)

【AIGを救済して、リーマン・ブラザースを救済しなかった訳】
「救済したって、幹部の賞与のためなら意味ないじゃん」 と誰だって思ているだろうけれど、そこはモラルどん底のアメリカである。

 なぜリーマン・ブラザースは支えられないで、AIGは救済されたのか。ここでCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)という契約の危険さが表面化しました。AIGはこのデリバティブの保険商品を扱う最大の保険会社だったのです。

 CDSとは、企業への貸付金の返済リスクを保証する金融商品で、CDSを購入すれば、ある企業が破たんしたら蒙る損失を全額保証されることになっていました。AIGはリーマン・ブラザーズ向けに巨額のCDSを発行していた。リーマンが抱えていた(売っていた)CDSの残高は、何と40兆円でした。 (p.62)

 つまり、AIGが抱えているCDSは、リーマンが抱えていた額の比ではないということが、救済の理由なのだろう。日本にとっても対岸の火事ではない。

 最近、私が聞いた話では、日本の自衛隊や教員組合の団体生命保険や年金運用やその再保険を、全部このAIGに任せていたようです。関係者や金融庁は真っ青だと思います。

金融庁が9月15日に慌ててやったことは、戦時の敵国資産の差し押さえと同じことを必死でやったことです。資産凍結 (asset freeze) といって、日本の支社にある資金を、AIGの在日幹部たちがアメリカの本社に送金してしまうことを阻止することでした。(p.63)

 ・・・中略・・・。
 日本は報道管制を引いて、テレビ・新聞にひと言もしゃべらせない、書かせないようにしています。週刊誌にさえ記事は出ません。年金運用団体はどこも相当の打撃を受けているようです。 (p.64)

 報道管制はパニック抑止のためであろうけれど、アメリカと組み続けるとロクでもないことが起こり続ける。

自民党の中には、弱味を握られてアメリカの言いなりになる議員が3人、民主党には小沢一郎ともう1人、公明党にも1人いるという。韓国には数10人のオーダーである。(小沢一郎に関しては、p.238 に核心となつる事実が書かれている)
 いずれにせよ、アメリカに貢いだ金はもう決して戻ってこないのである。


http://blogs.yahoo.co.jp/chanchan_yanagi/47271793.html





 


【番犬のポチ君:金融庁】
 金融庁が振りかざした時価会計原則で、どれほど多くの日本の企業が収容所(産業再生機構)送りにさせられたことか。「時価会計でやるとこの会社は債務超過です」 と脅かされ、引導を渡されました。 “官製不況” といって金融庁や検察庁が不況を拡大させました。

 ところがアメリカ発の金融恐慌になって、アメリカが2008年3月から 「時価会計をやめる」 と言いだした。そして9月、10月に入って公然とIASP(国際会計基準理事会)とFASB(米国財務会計基準審議会)が時価会計の放棄を宣言しはじめたのです。

アメリカのポチであり、番犬そのものとして飼育された金融庁の幹部たちは慌てふためいた。が、すっとぼけて何食わぬ顔を今もしている。彼らに潰された銀行や企業の魂が 「うらめしやー」 と幽霊になってでるでしょう(笑)。

 恥知らずにも日本も時価会計を放棄すると言い出しました。しかも金融庁上がりの幹部たちは、リーマン債(サムライ債)とかを地銀などに売り歩いていたらしい。今は紙屑です。どうして彼らを 「降込め詐欺」 で逮捕しないのでしょうか。金融庁に向かって、「お前らを逮捕すべきだ」 と言う人は誰もいません。検察庁もグルです。 (p.67-68)


【「ダビデ様」 「白タビ様」 「宇宙人」】
 野村ホールディングスの氏家純一会長はデイヴィッド・ロックフェラーのまさしく直臣で、野村の幹部たちは彼のことを宇宙人と呼んでいました。日本の財界用語で 「宇宙人」 という言葉を使うときは、「デイヴィッド・ロックフェラーの子分」 という意味です。

 日銀や財務省(大蔵省)の中に、京都のお公家様(白タビ様と呼ぶ) のような連中がいます。「ダビデ様」(デイヴィッド・ロックフェラーのこと)があと5兆円を出してくれというからだしましょうよ」 などと圧力をかけます。彼らは世界銀行とかIMFに理事として出向していたのだから特殊な人々です。若い頃から、デイヴィッド・ロックフェラーの世話になっているので一生頭が上がらないのです。(p.87-88)

【中国、基軸体制案】
佐藤 : 中国に通貨の基軸体制を持ってくることはできますか。
副島 : そこまでは無理です。ロシアと中国が話し合い、それにインドが加わればいい。この瞬間、ユーロ・アジア(ユーラシア)に世界の中心が移るということです。アメリカ国内で勝ち組のゴールドマン・サックス(ジェイ・ロックフェラー)が本気で生き延びようと思えば、中国に頼るしかない。

 ゴールドマン・サックス出身のヘンリー・ポールソン財務長官(ブッシュ政権時)が、今の中国の若い最高指導者達(習近平)を育てた。だから中国の信用力というか実体のある生産力、15億人という中国人の実体に依存するしかない。中国とブラジルとインドそしてロシア、さらにドイツとフランスがこれに納得すれば新しい通貨体制が可能です。(p.100-101)


【現代史の中心はヨーロッパ(イギリス)とアメリカの戦い】
 総じていえることは、アメリカの新興財閥(1870年から)であるロックフェラー石油財閥が今の世界支配の頂点にいる。この真実をなるべく軽視して、それよりもイギリスのロスチャイルド(アシュケナジー)財閥のほうが極悪人であると、意図的に描こうとする傾向があります。

 このことは広瀬隆氏の大作 『赤い盾』 (上下2巻・集英社刊) にもいえることだ。とにかく欧州ロスチャイルド家を腐して彼らの悪を書き連ねる。私、副島隆彦の考えからすれば、手落ちであり、・・・中略・・・。

 私は広瀬氏に対して、「ロックフェラー家の巨悪についてもっと書いたらどうですか」 と自著の中で呼びかけたことがあります。セリッグ・ハリソンという現役のCIAの核問題担当の高官が広瀬氏の先生ということでしょう。
 このように、ヨーロッパ(イギリス)とアメリカ合衆国の戦いのなかに現代世界史の中心軸がある。(p.106-107)

【デモクラシー democracy の対立概念は?】
 日本に知識人でも 「独裁制」 といってみたり、「王政」 とかいいます。日本の政治学教育の根底の欠陥は、テオ、神というものを教えないことです。答えはテオクラシー Teocracy です。この対立概念がテオクラシー(神聖国家)です。

このことを日本の知識人階級は東大の政治学の教授たちでも知らない。その程度のひどい学力の国です。 ・・・中略・・・。

 テオクラシー(神聖政治)とは何か。私がいちばん素朴に理解していることは、「神政一致」 ということで、「現実の世界が神の世界と一致している」 という。だからイスラム教の世界です。ホーリズム(全体論)というか全体しかないのです。

 今の中国も独裁国家で、より大きな分類ではテオクラシーです。戦前の日本も天皇という神が支配する神国で、即ちテオクラシーの国でした。もしかしたら今もそのままなのではないか。(p.148)

 

(以上)

 

 

 

http://blogs.yahoo.co.jp/chanchan_yanagi/47271704.html (引用)

【日銀のルーツ】
 日本銀行も株式銀行です。これは創ったときからロスチャイルド銀行です。パリのジェームズ・ロスチャイルドの子分だった渋沢栄一がつくりました。

そしてジェームスの長男に当たるアルフォンスやフランスの財務大臣レオン・セーが渋沢栄一を育てました。アルフォンスは駐日フランス全権公使ロッシュの親分です。(p.165)

【燃料はタダ、黒パン、ジャガイモ、ウォトカ、タバコが不可欠なロシア】
副島 : ロシアではどんなに貧しい老人たちにも粗末な豚肉とジャガイモが届くようになっているのではないか。それと天然ガス(燃料)がタダである。・・・中略・・・。
佐藤 : それはまったく正しい見方です。・・・中略・・・。ロシアでは燃料を除いて4つのものがロシア人には不可欠です。

その4つというのは、黒パン、ジャガイモ、ウォトカ、タバコです。・・・中略・・・。この4つのものというのは、タダもしくは反対給付がほとんどないくらいのものです。・・・中略・・・。(日本人の価値に換算すると)1万円くらいで済むのです。その1万円も稼げないような人には現物でも与えるのです。

 ロシア人の基本には融通し合う伝統と備蓄の伝統があります。つまり備蓄してお互いに融通し合うという伝統です。

 ゴルバチョフ政権のとき反アルコール・キャンペーンがありました。・・・中略・・・。それと同時期にアゼルバイジャンとアルメニアの紛争が起きました。そうしたらタバコのフィルターをつくっているところはアルメニアしかなかったので、タバコはなくなってしまったのです。
 このウォトカとタバコの2つがなくなったので、ゴルバチョフ政権は民衆に憎まれるようになりました。(笑) (p.159-161)

【フローのユダヤ、ストックのロシア】
副島 : 金融デリバティブの正体は保険商品です。・・・中略・・・。保険業こそはユダヤ人がつくった思想です。・・・中略・・・。
佐藤 : ロシア人には保険という思想はないのです。あの人たちは貯蓄性向がゼロなのです。(笑)ロシア人はストック(物資の蓄え)はするが貯蓄はしません。だからフローは出てきません。(p.175)

 

【グルジアの言語上の特殊性】
佐藤 : グルジア人のポイントは言語にあると思います。・・・中略・・・。言語と文法構造は、まさに副島さんが 『英文法の謎を解く』(筑摩新書3巻) で書かれているように、この国語が持つ民族の思想の表と裏の関係を持っています。ですから、他のコーカサス人たちの言語とはまったく別の言語体系を持つグルジア人というのは、思考も相当、周囲とは異なると思います。 (p.207)


 グルジアの今の愚かな大統領であるサアカシュビリは、アメリカに唆されて、南オセチア侵攻をやりました。全てが裏目に出た。サアカシュビリはアメリカの凶暴なネオコン派とイスラエルが育てた人物です。(p.190)

【J・F・Kの暗殺と中国の核実験】
 J・F・ケネディは1963年11月22日に暗殺されました。本当の暗殺指令者はイスラエル建国の創業者のダビド・ベングリオン首相、及びアメリカのいちばんハードライナー(強硬派)の人ったち(ほんとうはデイヴィッド・ロックフェラー系ですが)に暗殺された。その次の年に、中国で初めて原爆実験が行われたのです。

そしてその実験データはすべてイスラエルが持っています。つまり、イスラエルは中国で核実験を行ったのです。・・・中略・・・。真実はロックフェラー家が核技術のロシア、中国への拡散を許した。 (p.219)


【大国崛起】
 中国はイスラエルがアメリカ国防総省から盗み出した技術を、長年イスラエルから安く買っていた。ところが中国の指導部は、2006年11月にイスラエルと大喧嘩になった。イスラエルにしてみれば 「中国よ。よくも裏切ったな」 となる。

中国にしてみれば、中東全域のアラブ諸国と仲良くして、石油を買って(油田の採掘権を押さえる)、中国の世界覇権を目指すのが大きな目標となった。これを “大国崛起(和平崛起)” といいます。(p.225)

 


【「私のそばにある」が「持つ」こと】
副島 : 今のプーチン路線のままでは、日ロ関係、特に北方領土返還は簡単には進まないようですね。

佐藤 : 簡単ではありませんが、進めることはできると思います。副島さんはご存じと思いますが、ロシア人は 「所有」 に関して独特の感覚があります。ロシア人は朱友の概念である have という動詞を使いません。 By me (私のそば)と表現します。「私のそばにある」 ということが 「持つ」 ということなのです。「所有」 の概念が希薄だから 「占有」 なのです。

 だから、北方領土問題では、ロシア人の所有感覚を理解していれば取り返せる可能性があります。ロシアは占有していれば安心で、所有していなくてもいいのです。

逆に言えば、この感覚をつかんでおかないと、日本はロシアと勝負できません。情勢を的確に判断してゆくには、情報だけではなく、肌で感覚をつかむことも大事なのです。(p.236)


【 “皇帝デイヴィッド” の総代理人】
(日本国際交流センター理事長の)山本正さんといえば、やはりデイヴィッド・ロックフェラーが主宰する三極委員会の日本事務局を担当していました。

彼が日本における “皇帝デイヴィッド” の総代理人だと思います。そしてこの山本正氏の朝日新聞社における子分が船橋洋一主筆でしょう。(p.254)

 

(以上)

 

 

 

 

 

 

 

暴走する国家 恐慌化する世界 副島隆彦×佐藤優
http://blog.greenhill-do.com/?eid=1040524 (引用)
副島隆彦氏を知るためにこの本を読んでみました。
あとがきにある副島氏の言葉(一部)を紹介します。
「私と佐藤優は、この国ではノンキャリである。たいして高学歴でも勉強秀才でもない。だが、私たちは十三歳の中学生の頃から、すでにカール、マルクスを読みヨーロッパの思想家や神学者たちの本を読み始めた人間だ。こういう早熟の知識人間が世界中どこの国にも必ずいる。
 私たち二人に強く共通するのは、官僚や高学歴箔づけ人間たちが大嫌いだという点だ。」

この対談の最後のほうも紹介します・
副島:………………
いちばん上から官僚たちが統制する。これをなんとしても阻止したい。私たちは国民の自由を守らなければいけない。私は官僚たちとの闘いを徹底的にやるという覚悟です。

佐藤:確かにファシズムというのは形を変えて今の日本に忍び寄っていす。左翼の連中が未熟な反ファシズム論をだすから、ファシズムの危険に対するリアリティがなくなってしまいました。

副島:本物の左翼は滅びてしまってもう存在していません。だから佐藤さんや私のような存在は新しい左翼であり、本物の反権力主義者です。時間的にもそろそろ動き出さないと「国家の暴走]を止められないのです。

 副島氏は佐藤さんを新しい左翼と呼んでいますが、佐藤さんはそれに対して序文で次のように述べています。
「副島氏は、佐藤さんや私のような存在は新しい左翼であり、本物の反権力主義者と結論づける。私の理解では左翼の根幹はラチオの思想にあり、ラチオによって世の中を合理的に設計、構築していこうとする。むしろラチオの思想に異議申し立てをする副島氏は新しい右翼のようにも見える。いずれにせよ、この討論本が従来の左右のバカの壁を壊したトンデモなく面白い知的挑戦であることは間違いない。」(ラチオ:理性、合理主義の基礎となるもの)

副島氏も佐藤さんもアメリカの横暴に辟易としています。特に副島氏はアメリカの呪縛から日本を解放したいという思いが強いですね。そのためには中国との連携を強めていくという考えのようで小沢、鳩山氏を支持しているようです。

 佐藤さんはアメリカの横暴を認めながらも現実路線です。日米同盟は堅持しながらもロシアとの関係を強化すべきという意見ですね。ロシアと仲良くしようとするとアメリカスクールの外務官僚の妨害が入るという日本の外交姿勢は構造的に問題があると指摘しています。
 アメリカ従属主義にたまらなく嫌悪感を示すひとが副島氏です。共感できる部分もあるのですが、朝貢外交もいやだし、日本は本当に難しい舵とりをしなければいけない局面に立たされています。

(以上)

 

 

 

 

 

 暴走する国家 恐慌化する世界 副島隆彦、佐藤優 **
http://blog.goo.ne.jp/tetsu814-august/e/7bfcd21f4292b41ebbd52bfc5a67c043 (引用)

世界の政治経済の舞台裏話を表舞台では爪弾きものに扱われる二人が暴露しあう、という感じの本、だから面白い部分も多分真実もある。

副島:アメリカにはリバータリアニズムという思想がある。権力、統制、官僚が嫌い、税金は取られたくはない、過剰福祉は不要という考え方、民衆的保守思想。サラ・ペイリンはこの代表選手、アラスカに移住したペイリン家に生まれ、夫とは漁業をやっていた開拓農民魂を持っている。NRAの会員であり、銃で自分たちを守る。ペイリンはポピュリストでもある。ポピュリストは迫力ある演説で這い上がり、地元の親分に利用されながらも頭角を現して、ある時点で親分の悪事を暴きだしてでもさらに上に這い上がる、というタイプ。オバマが大統領に選ばれた選挙では、このペイリンがリベラルだけではなくて保守系にも嫌われた、しかし黒人は嫌なのでヒラリーにしたかったのに、金融経済人たちはオバマを大統領に決めた。

佐藤:竹中さんは「自民党には新自由主義的な改革はできない、規制を緩和して経済的に強いものはもっと強くするという改革を行う必要がある」とまだ言っている。

副島:彼はもうどこかに逃げたいはず。しかしリーマンから資金を得ていたために捕縛されるかもしれない。リーマン破綻で資金源が絶たれた。ファニーメイとフレディマックの債権は20分の1に暴落、日本では三井住友の被害が一番少なかった、2000億円だった。最大は農林中金、5.5兆円、三菱UFJが3.3 兆円。

さらに言えばリーマンショックで日本の金融機関が出資・買収した海外金融機関は、みずほが1300億円メリルリンチに出資、三井住友銀行が1060億円をバークレイズ銀行に出資、野村はリーマンの部門を数百億円で買収、三菱UFJは9500億円をモルガン・スタンレーに出資した。野村はファニーメイの債権も2兆円ほど買わされている。野村はデイビッド・ロックフェラーへの義理立てがあったが、リーマン社員の所得保障をしたので野村社員からの怒りを買った、これは野村の命取りにもなりかねない。

佐藤:ロシアでは燃料を除いて黒パン、じゃがいも、ウォトカ、タバコが収入の2%位で手に入るように管理している。ゴルバチョフは反アルコールキャンペーンをやって、フィルター生産を一手に握っていたアルメニアの紛争がありタバコもたから持たなかった。プーチンとメドベージェフはこういう政策をうまくやっている。ロシアの男性平均寿命は58歳、女性は72歳ですからこれはウォトカのせいです。

副島:ユダヤ人には希望はなく、根拠のない待望しかない。Ratio(合理と理性)、そしてリーズンReason(理由)で動いているので保険商品が発達した。暴走すると強欲と拝金になる。金融デリバティブの正体は保険商品、損害のリスクヘッジである。不安と心配を商品にして、保険料としてボッタクる。これがニューヨーク発の金融恐慌です。

佐藤:アルメニアはイランとロシアと手を握っている。敵対するアゼルバイジャンはイスラエルとアメリカと手を握っている。グルジアのサアカシュビリ政権は地方政権にすぎない、南オセチアとアブハジアはロシアの傀儡政権、こういうなかでグルジアがアメリカの後押しで南オセチアに進行しようとして、ごシアが押し戻した、これがグルジア紛争です。グルジアンは世界のゴミ箱のような状況です。

(以上)

 

 

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